好きな百人一首 藤原義孝

去年の夏くらいに百人一首にはまって暗謡できるようにしたのですが
小学校の時から久しぶりに百人一首に触れてみると
やっぱり人生を重ねてきた分だけ歌に感じることも増えてきました。
小学生のころは良く意味もわからずにかるた取りしてただけですからね。

百人一首の中で今一番好きな歌は藤原義孝の
「君がため 惜しからざりし 命さえ
  長くもがなと 思ひけるかな」
という歌です。

歌の意味は、
「愛しい君のためなら僕の命なんて惜しくは無い
と昔は格好をつけていたけれども
こうして夫婦の中になった今となっては
一日でも長く共に生きていいたい」
というものです。

今の僕の心境にマッチしていて非常に共感できます。

この歌の歌い手の藤原義孝は流行病で
21歳の若さで世を去ることになってしまいます。
もしかすると、元々健康ではなく
自分が長くは生きられないと気付いていたのかもしれません。

だからこそ、自分がコレと決めた事には
命なんて惜しくは無いと覚悟を決めていたけれども
いざ愛しい人と夫婦になってみたら
何が何でも長く生きたいと思うようになり
悔しさも込めて、この歌を詠んだとだとしたら
とっても胸に詰まされます。